汚ギャルが飼育していた物
汚ギャルが飼育していた物
2000年代の前半に大流行して、マスコミもこぞって取り上げていた汚ギャルである。
何日も遊び歩き、その間一切入浴も着替えもしないので衛生面でも非常に劣悪な環境に身をおいていた若者のことを指していた。
さて、この汚ギャルも行くところまで行くと、たとえ毎日家に帰っていても相変わらず不衛生をキープし続ける者もいたようだ。
とあるファッション誌の記者が、1人の汚ギャルの日常を取材していた。
そして家に案内された記者は、思わず室内に入った瞬間に吐き気を催した。
いわゆる汚部屋というやつだ。
室内はまさにゴミ屋敷と化しており、喰い散らかした後の容器にはカビが生えており、賞味期限は数ヶ月も前の表記になっていたそうだ。
常人であればその瞬間に逃げ出すものだが、そこは記者だ。
自分の職務を全うするべく果敢にも室内でインタビューを申し込んだという。
当の汚ギャルは、室内の様子など一切気にしていない有様だったのだが、双方ともときおり部屋の隅を横切る黒い影には目が行った。
ゴキブリである。 記者は流石に「汚いから駆除しないと」と言ったが、それを汚ギャルは「飼っているからいいの」と拒んだ。
結局、身の置き所もないまま取材を終えた記者は、そのまま逃げるように帰路についた。
さて、それから数ヵ月後のこと。記者は再び汚ギャルの取材をすることになった。
早速前回家にもお邪魔した汚ギャルに電話を掛けるが、それに出たのは何故か中年らしき女性。
件の汚ギャルは室内で亡くなっていたところを発見されたというのだ。
電話に出た女性は、母親であった。何でも、亡くなった汚ギャルの司法解剖は、阿鼻叫喚の舞台となったようだ。
体内には無数のゴキブリが繁殖しており、その駆除も相当に困難だったという。
信じるか信じないかは貴方次第