かくれんぼ
かくれんぼ
さて今回紹介する都市伝説「かくれんぼ」という都市伝説です。
今日も子供達はいつもの裏山を遊び場としていた。
鬼ごっこやボール遊びに飽きると誰かが「かくれんぼをしよう」と言い出した。
普段はかくれんぼなどしなかったので、子供達は面白がってみんな本気になって隠れた。
鬼役の子供が隠れている子を一人見つけ、二人見つけ、そして残るは一人となった。
無口で根暗、存在感のないA君だけが見つからない。
その裏山には深い森が広がっており、真面目に隠れられると鬼一人で見つけることはほぼ不可能である。
山田君は森の奥に隠れたようであった。
子供達は次第に探すのに飽き、日も暮れてきた。そのうち出てくるであろうとA君を残して皆家に帰ってしまった。
その日を境に山田君は行方不明になった。
大人数での捜索にも関わらず発見できずに1年が過ぎ、山田君の存在を皆すっかり忘れてしまったのだ。
そして子供達は相変わらず裏山に集まり、遊びに興じている。その日の遊びはかくれんぼであった。
皆必死で隠れて、鬼は必死で探した。
しかし、中々全員を見つけることが出来ない。
鬼の子供は森の奥へと足を踏み入れて行った。
すると木の根元の穴の中に誰かが隠れているのを発見した。
「見つけた」
と穴を覗き込むとボロボロの服を着て、ガリガリに痩せこけた骸骨のような子供がうずくまっていた。
鬼役の子はびっくりして尻もちをついてしまった。
しかし穴の中の子供に見覚えを感じたのだ。
そうだ1年前に行方不明になった山田君だったのだ。
「やっと見つけてくれたね」